「ところで、ブッタって誰なのでしょう?」
日本では一般的にお釈迦様と呼ばれています。
お釈迦様は紀元前四百年位に実在した人物です。日本では弥生時代の人です。
お釈迦様はインドの釈迦族の王子として生まれましたが、王子という立場を捨てて
城を離れ苦しみから解放される修行に出られたのです。
お釈迦様の時代にも人間に苦悩はつきまといました。
「なぜなのだろう。どうしたらこの苦しみから逃れられるのだろうか」
「なんとかこの苦しみから解放されたい」
お釈迦様もそう思いになられたのです。
その頃のインドで主流の宗教はバラモン教です。
お釈迦様もバラモン系の瞑想や激しい苦行を行いましたが、
苦悩から逃れる方法は解りませんでした。
その後お釈迦様は、身体を痛めつけるだけの修行では苦しみから逃れることは
出来ないと思い、静かに瞑想、つまり禅定に入ったわけです。
長い瞑想の末に、お釈迦様はあることに気づきました。
人間の生老病死は避けられないものなのだ。ではなぜそれが苦になるのか。
それは人間に問題がある。人間は苦悩するように出来ているのだ。
まず人間を構成している物は何かというと、肉体と精神です。
肉体はどうにもなりませんから、問題は精神の方です。
心と云ってよいでしょう。そして心の大半は自我です。
肉体が有って自我が有るから一個の人間なのです。
そしてその自我こそが苦しみの原因であるとお釈迦様は気づいたのです。
そしてさらに深い深い禅定の中で、お釈迦様はこの自我を自分の心の中から
完全に解放することができました。その瞬間に総てのことを悟ったのです。
それによって一切の迷いが無くなりました。これが悟りです。
そのお釈迦様の悟りこそが仏教そのものです。その後、その悟りを広く布教して
行く中で仏教団の原形が出来ていきます。
それが中国を経て日本に伝わってきました。
聖徳太子が国政の中に仏教を取り入れたために、強く日本に根付き、広がりました。
それらのことは仏教伝来とし、最澄や空海、栄西や道元、親鸞や日蓮、
といった日本の聖達者達が広めたのです。
仏教の日本の伝来にはもう少し詳しいお話もあるので、また後日お話したいと思います。
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