江戸期の大名らが行った狩猟「鷹(たか)狩り」の
場面を描いた絵巻物がこのほど、約200年にわたり
福知山藩主を務めた朽木家の所蔵品から京都府
福知山市内で見つかった。
江戸前期の狩野派絵師が描いた鷹狩りの教本だったとみられ、
絵巻物は、春夏秋冬の各巻と「山鷹」の計5巻。
江戸前期の絵師・狩野常信の原画を弟子の
片山養和が写したと記され、
製作年は1674(延宝2)~1725(享保10)年
とわかった。
それぞれの絵巻物は幅約50センチ、長さは約16メートルに
上り、放たれたタカが草原でウサギを追いつめる場面や、
今秋に福知山城で展示会を予定している。
余談ですが….。
狩野派(かのうは)は、日本絵画史上最大の画派であり、
室町時代中期(15世紀)から江戸時代末期(19世紀)まで、
約400年にわたって活動し、常に画壇の
中心にあった専門画家集団である。
室町幕府の御用絵師となった狩野正信を始祖とし、
その子孫は、室町幕府崩壊後は織田信長、
豊臣秀吉、徳川将軍などに絵師として仕え、
その時々の権力者と結び付いて常に
画壇の中心を占め、内裏、城郭、大寺院などの
障壁画から扇面などの小画面に至るまで、
あらゆるジャンルの絵画を手掛ける職業画家集団として、
日本美術界に多大な影響を及ぼした。
また、狩野派は、親・兄弟などの血族関係を主軸とした
画家集団で、約4世紀間の長期にわたって一国の画壇に
君臨したという点で、世界的にも他にほとんど例を見ない
集団である。

狩野探幽と言えば妙心寺の雲龍図や大徳寺の障壁画を描いた
ことで有名ですね。
今回の絵巻はその探幽の甥である 狩野常信 が書いた
ことになります。
因に、狩野探幽の母は戦国武将の佐々成政の娘でもあります。
歴史は繋がりますね^^